2025-03-06
田中一村展
制作の合間に、田中一村展で手にした図録を読み返しています。
直筆の手紙を一つひとつ読んでいくと、画に向けられた強い熱量が、作品とはまた違うかたちで伝わってきます。
昨年後半に開催された田中一村展は、ずっと楽しみにしていました。来場者が多く、作品が自分の中へ静かに入ってくるには少し難しい場面もありましたが、点数が多く、見応えのある展覧会でした。
田中一村の作品と最初に出会ったのは、今から27年ほど前のことです。母に連れられて、栃木のホテルロビーで開かれていた展示を見ました。その時、魂を揺さぶられるような感覚があり、日本画の道を志すきっかけになりました。あの時に受けた衝撃は、今も鮮明に残っています。
今回あらためて画業を振り返ると、その制作への徹底した姿勢に、尊敬と憧れを感じる一方で、今の自分には到底まねのできない厳しさも感じました。とりわけ奄美に渡って以後の生き方には、潔さと神々しさを覚えます。同時に、その生き方の重さについて考えさせられる部分もありました。
今回の展覧会では版画を2点迎えました。手元で作品を見返しながら、これからも学んでいきたいと思います。
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